2013年04月23日
防衛省幹部の話
☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━■世界で初めての電子新聞
■ 内 海 新 聞…★(2013/4/21 No.882) ■発行部数2182部(2013/4/21現在)
☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━■一時的に複写転載自由
http://www1.odn.ne.jp/~cad79480/
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http://green.ribbon.to/~undesk/enquete.php
(見出し)
国際●防衛省幹部の話
イベント●内海君バーの旅
(本文)
====================
国際●防衛省幹部の話
====================
4月13日に市ヶ谷のJICA地球ひろばの会議室で行われた、NPO法人日本
を護る会の講演会で防衛省の柿原1等空佐のお話の内容を聞いて私が理解したポ
イントや考えたことをまとめておきます。
1等空佐というのは外国の軍隊で言うなら大佐であり、航空自衛隊の中では空
将・空将補・1等空佐で上から3番目に高い階級です。
柿原氏は、防衛大、筑波大院、米国国家戦略大卒なので、多分、エリートでし
ょう。
現場では高射群にいたとあるので、もろパトリオットの部隊です。
※なお、本人からこの話は日本政府や防衛省や自衛隊の見解ではありません。個
人としての考えですと重々言われているので、そう認識ください。
ちなみに、当日w3iのフォーラムのチラシも配っていましたが、森本敏元防衛大
臣が出るとありましたけど、そちらは2万円。
こちらは、2500円。でも、明らかに中身はこちらのほうがいいに決まっていま
す。森本氏の話は以前聞いたことがあるんですが、あまりにもたいしたことなく
て、しかも外した内容が多かったんで呆れてしまい、それきり聞く気もしません。
お話は「我が国周辺の戦略環境概観・分析」から「航空防衛力の意義と航空作
戦」など。たいへん密の濃い内容でした。
米中関係についてがテーマでした。
基本的に、そもそも中国というのはどういう国なのか?という認識から始まり
ます。
柿原1佐の指摘は「中国の政治家は共産主義になっても、古来からの孫子の兵
法をいまだにセオリーに使っている」というものでした。
それを見ると、なるほどなと、尖閣問題がなぜ起きたかがわかります。
■中国の状況・分析「和平で中国に臨むと逆に攻められてしまうジレンマ」
中国は1982年の時点で、壮大な世界支配のロードマップをつくってその通りや
っています。いまだに「中華思想」が抜けないんだそうです。
第1段階:沖縄-台湾-フィリピンの海に進出(2000年~2010年)
第2段階:小笠原-グアム-インドネシアの範囲まで進出(2010年~2020年)
第3段階:太平洋とインド洋に進出。アメリカ艦隊の独占をやめさせる。(2020
年~2040年)
現在は「第1段階から第2段階に出てきている最中」です
ポイントになるのが、中国の指導者の考え方です。それは毛沢東の時からたい
して変わっていないのです。
まず「自分たちが相手より弱いのが分かっているとき」
……中国はまず、防御を重点にして攻めないでいます。そして、内側で武器や人
員を整備して反撃の機会を忍耐強く待ちます。
これが、戦後から西側やソ連から武器や科学技術を積極的に「途上国なので助け
てください」と、ものすごく下手に出て、吸収してきた時代です。ODAに始ま
り新幹線をパクッたり、とにかく「なーんだ、そんなに中国ヘボイなら助けてあ
げるよ」と日本や先進国にあわれみをうまく演出し利用したのです。
つまり、今中国に進出している日本企業や欧米の企業はこうした中国の戦略に
丸ごと乗せられて協力してきたのです。日本人はパンダと餃子にだまされ彼らが
裏で刀をといでいるのに気づかず眠りこけていたわけです。
次に、アメリカや日本、EU、ソ連の技術を吸い取り、自前で兵器やロケット
(弾道ミサイル)、原発、コンピューターなど作れるように成長したら、今度は
「相手と中国がほぼレベル的に似てきた」という段階になるので、積極的にちょ
っかい出して侵略を開始します。ただ、「バチン」と殴られるとまだ弱いので、
その時は持久戦で時間を稼ぎ、また自分たちの力を強化するようにします。
これがまさに、いま、南沙諸島や尖閣などで起きている状態です。
中国の言い分「中国は今まで第二次大戦の大日本帝国からの被害国で人民解放
軍は防御のための軍隊だ」と言っていたのを、突然ひるがえすわけです。
以前も言いましたが、日本人は相手を信じる世界でもまれなすばらしい国でそ
ういう文化があります。でも、中国人は「遠い約束」は守りますが「予定変更」
はすぐします。
これにたいていの日本人はハメられて大損したり、ケンカになるわけです。
さて、未来ですがこうなります。
それは、中国がついに軍事力・科学技術力で日本やアメリカなくてもやってい
ける状態になったときです。
すると
「戦略的な反攻・攻勢」
に出ます。つまり、元寇みたいにマジで大挙押し寄せて一気にのっとります。
これは、孫子の兵法そのままだとのことです。
つまり、
「故に用兵の法は、(自分が)十なれば(兵力があれば)すなわちこれを囲み、
五なればこれを攻め、倍すれば則ち(すなわち)これを分かち、敵すれば則ち能
くこれと戦い、少なければ則ちこれを逃れ、若かざれば則ち能くこれを避く。」
それが
1999年ごろは 超限戦(あらゆる手段を用いて自分達の利益を敵に無理やり認め
させる)
→いわゆる歴史問題、日本への賠償、靖国とかでチクチククレームをつける。
2003年ごろは 三戦(興論戦、心理戦、法律戦)
→マスコミやネットを利用しての日本たたきや、日本で買収した親中国の知識人
や政治家・活動家を使っての諜報戦。
2010年からは 瓦解戦(尖閣に手を出す)
→ついに軍事力がだいぶ整備され空母、ステルス戦闘機など高度化した。新幹線
もパクった。スパコンもある。もう日本とやってもだいじょうぶだとなったので、
押し寄せだした。
それで、現在の中国が尖閣に毎日ポンポン船を突っ込ませてるのは、そのためで
す。思いつきや感情的にやっていません。きわめて「戦略的」なことです。中国
が尖閣侵略をあきらめたりやめるという考えは今後もないということです。
■アメリカの状況
さて、いっぽうで中国から日本を守るはずのアメリカはどうしてくれる?ので
しょうか。
これが、日本側からすると微妙につらい。特に自衛隊からすると痛い部分がけ
っこうあるんです。
まず、歴代のアメリカ政権はどう中国につきあったか
クリントン:軍事力で脅しながらも、中国には国連や経済枠組みで参加をしても
らい、西側の仲間のように扱うことで、押さえ込んでいた。
ブッシュ:クリントン時代とあまり変わらず。中国を孤立させず、仲間として一
緒にやろう……で押さえ込む。
オバマ:より仲良くして、「米中で世界牛耳ろう」とやろうしたが、ここで中国
が裏切る。南シナ海の権益で中国はアメリカの言いなりにならなかった。逆に対
立してしまった。これによって、オバマは「中国に甘い顔をしてトモダチになれ
ば、平和になる」と思ったのだが、中国は逆だった。「なんだ、アメリカは弱く
なったんだ」→「じゃあ言いなりになる必要はないな」と受け取ったのである。
つまり、日本国民の考える平和観で中国に同じマインドでやれるというのがそも
そも間違いなんです。やっぱ民族が違うんですよ。同じ顔していても根底が違っ
ている。
■北朝鮮を利用する中国
それで、今の弾道ミサイルの北朝鮮ですが、中国にとって北朝鮮は「アメリカ
への脅しの用心棒」なんですね。北朝鮮が「ミサイルうつでー」と日本や韓国を
脅しているのに中国は知らぬ顔して問題を放置すれば、アメリカが「中国さん頼
むから北朝鮮黙らせてくれないか?」と折れてきますから。そこで中国は自分達
の都合がいい交渉をアメリカとするわけです。
いやあ、日本はたまったもんじゃないですね。ネタに使われて。拉致問題も。
■アメリカの日中の尖閣問題への考え
そもそも、アメリカという国は、同盟国であろうと国家間の領土問題には基本
的に介入しないセオリーがあります。
だから、尖閣諸島についても「いちおう守るけど、中国と戦闘しないでくれ」
というのが本音です。
■沖縄基地反対運動以前に自分から足抜けしようとしているアメリカ
実は、沖縄の基地反対運動や全国の基地反対運動の活動家?にはうれしいニ
ュースもあります。ここのところアメリカの政治家は巨額の財政赤字で在日米軍
基地の撤退や縮小を求めているというのです。
しかし、それは、差し引き日本の軍事力を今以上に増強しないといけなくなる
ことを意味しています。
「いい加減、日本は自分の軍隊を強化して自前で守ってくれ」
がアメリカのホンネになりつつあります。
■ヤクザの手打ちと一緒の論理「米中MAD」
ここで、怖い話があります。というのは、マフィアやヤクザでも「最上層部」
で手打ちして「大きな利益」を約束したら「あとは子分同士のケンカは捨ておけ。
末端でやりあって自爆してよい」となり放置されることです。
それが、米中間の政治家同士で存在するということです。だから、今回の尖閣
の件も、「アメリカと中国は貿易や経済で利害が一致して仲良くすること決めた
から、たとえ同盟国の日本が中国にやられても自衛隊が局地戦闘で中国にがんば
ってね。」というシナリオが既にあるということです。
これを米中MAD(スタビリティ・インスタビリティ・ジレンマ)と呼んでい
るそうです。
つまり、自衛隊は米中MADを恐れています。なぜなら、自衛隊だけで中国軍
と戦うのは確かに武器も性能面では日本が今のところは強いですけど、持久戦さ
れた場合、アメリカの支援が直接なければかなりきつい状態に陥るからです。
何せ、中国にノコノコ出かけている在留邦人の愚かな日本国民が大量に人質に
なったうえ、戦力の数では中国が物量多いので長期化したら自衛隊はもちません。
しかも、北朝鮮以上に中国はすでに弾道ミサイルも核もあるし、生物化学兵器
でもなんでも持ってます。
■中国の空母は実はたいしたことない
この日、自衛隊OBもいましたが「今回の中国の空母は問題外。こわくな
い。」という話でした。逆に、日本国民が知らずにアメリカ側が恐れているのは
「中国の潜水艦部隊は今、アジア一番」だという事実です。
つまり、日本の海自の潜水艦部隊もトップクラスですけど、中国もすでにアメ
リカにとっては一番強敵になっているということです。
だから、アメリカ軍の方針は、対中国潜水艦部隊です。もちろん、日本の海上
自衛隊の潜水艦部隊のヘルプもそうとう助かっているというわけです。
■じゃあ日本はどうするのか?
それで、日本側としてはこういう米中関係も考慮しながら尖閣の侵略を毎日受
けながらも対中国戦を考えておかないといけなくなります。
ただ、自衛隊としては戦闘は望んでおらず、頭脳戦で切り抜けようとしていま
す。(意外ですよね。左翼の人は自衛隊が人殺しだと決め付けるけど、当の自衛
隊はいざ戦ったら部下も仲間も死んでしまうので、戦争を回避したいのです)
どうするか?
とりあえず目標としては、中国のロードマップにある「東シナ海支配」を阻止
することだそうです。
で、結局、現状の防衛力に在日米軍を安保条約で同盟国としてプラスしてもら
うことでやるしかない。また、中国の行動パターンはわかってるので、中国に対
して常に「日本に手を出すと痛い目にあうぞ」と「思わせ」さえすれば、軍事衝
突は起きず、その方がいいということです(抑止力)。だから、F35で優位に立
つとか、なんか新兵器ネタで脅すというのも立派に中国の侵略を事前に止める効
果はあるようです。
ここまで説明すると、沖縄のオスプレイ反対運動なんて「ばかじゃないの」に
なります。文句言うほう間違ってるんですけどね。
もし、日本が日米安保条約を破棄し、独自武装をしないでいたら、たちまち中
国に占領されます。だから、左翼や日本共産党、鳩山や小沢が「憲法9条死守」
「米軍基地追い出す」と言いながら、もし彼らが政権とって政治するなら「憲法
9条の日本を死守するためにかえって軍隊を整備しないといけない」というジレ
ンマに陥る。
いやあ、沖縄の反戦運動の左翼の人は中国共産党や中国大使館に「尖閣の侵略
やめてくれませんか?」とそっちに反戦デモしてくれたほうが、これ以上、米軍
や自衛隊が無用に動かなくていいんですけどね。
かといって、今の枠組みで日本がアメリカの舎弟である以上「米中MAD」
(これ本当にマッドだよね)によってこれまた、日本は中国からの侵略に対して
自分達で米国の直接的支援なしに対応しないといけない。
しかも、中国には既に書いたとおり「われわれ日本国民は平和を希求し、戦争
を望みません。貿易で仲良くしましょう」と言って感動してくれるどころか、
「あっそう、じゃあ弱そうなんで占領するわ」と逆にあっさりのっとられる。
ほんと、誰か中国国民10億人、平和教育して来いって感じですね。
その消防隊としての自衛隊は、国民からは白い目で見られて「それでも、この
日本国民を守らないといけない」というこれまたジレンマで今日もむなしくパト
リオットを空に向けているわけです。
だから、反戦・平和・戦争推進、いずれの立場の人もこういう知識をきちんと
知って議論しないと、不毛な感情論が続くだけです。
国民はこういう基本的に動かせない事実をまず知るべきですね。
(内海君:小市民)
========================
イベント●内海君バーの旅
========================
京都や大阪の珍しいバーにお連れします。ただ、夜になるのでお子様は参加でき
ないです。こっちは当面。18:00以降。希望者は
u23news@yahoo.co.jp
までメールください。
費用は各自飲み代。基本高くないんで(驚くかも)。
(内海君:小市民)
============================
★内海君へのカンパについて★
============================
読者からアクティブに活動するためのカンパのお申し出をいただき、恐縮してお
ります。
あらかじめ、お伝えしたいのは、ご返金できない性質のお金になるのと、カンパ
いただいたからといって、大金であってもその人のために何か言うこと聞いてく
れーとかはできないので、あくまで、「カンパして損した」と期待しないぐらい
の気持ちでやってください。
ただ、今回、カンパしていただいた方には、バックナンバー読み放題と内海新聞
友の会の出すご案内、個別の各種相談(メール)はのることにします。
そのぐらいしかできませんが、ご了承のうえよろしくお願いいたします。
また、気が変わってご入金がなくてもなんとも思いませんので、気負わないでく
ださい。
繰り返しますが、私は人に金を貸すということはしませんし、そういう人が出た
ら逆にあげています。また、カンパしてその後、カンパ先が自分の思い通りにな
らないから嫌いだ、いやだというのもいやなので「あとは知りませんどうぞご自
由に」という感覚で寄付するときはしています。
くどくてすみませんが、そういうことなので、よろしくお願いします。
■カンパ希望の方は
u23news@yahoo.co.jp
までご連絡ください。
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を護る会の講演会で防衛省の柿原1等空佐のお話の内容を聞いて私が理解したポ
イントや考えたことをまとめておきます。
1等空佐というのは外国の軍隊で言うなら大佐であり、航空自衛隊の中では空
将・空将補・1等空佐で上から3番目に高い階級です。
柿原氏は、防衛大、筑波大院、米国国家戦略大卒なので、多分、エリートでし
ょう。
現場では高射群にいたとあるので、もろパトリオットの部隊です。
※なお、本人からこの話は日本政府や防衛省や自衛隊の見解ではありません。個
人としての考えですと重々言われているので、そう認識ください。
ちなみに、当日w3iのフォーラムのチラシも配っていましたが、森本敏元防衛大
臣が出るとありましたけど、そちらは2万円。
こちらは、2500円。でも、明らかに中身はこちらのほうがいいに決まっていま
す。森本氏の話は以前聞いたことがあるんですが、あまりにもたいしたことなく
て、しかも外した内容が多かったんで呆れてしまい、それきり聞く気もしません。
お話は「我が国周辺の戦略環境概観・分析」から「航空防衛力の意義と航空作
戦」など。たいへん密の濃い内容でした。
米中関係についてがテーマでした。
基本的に、そもそも中国というのはどういう国なのか?という認識から始まり
ます。
柿原1佐の指摘は「中国の政治家は共産主義になっても、古来からの孫子の兵
法をいまだにセオリーに使っている」というものでした。
それを見ると、なるほどなと、尖閣問題がなぜ起きたかがわかります。
■中国の状況・分析「和平で中国に臨むと逆に攻められてしまうジレンマ」
中国は1982年の時点で、壮大な世界支配のロードマップをつくってその通りや
っています。いまだに「中華思想」が抜けないんだそうです。
第1段階:沖縄-台湾-フィリピンの海に進出(2000年~2010年)
第2段階:小笠原-グアム-インドネシアの範囲まで進出(2010年~2020年)
第3段階:太平洋とインド洋に進出。アメリカ艦隊の独占をやめさせる。(2020
年~2040年)
現在は「第1段階から第2段階に出てきている最中」です
ポイントになるのが、中国の指導者の考え方です。それは毛沢東の時からたい
して変わっていないのです。
まず「自分たちが相手より弱いのが分かっているとき」
……中国はまず、防御を重点にして攻めないでいます。そして、内側で武器や人
員を整備して反撃の機会を忍耐強く待ちます。
これが、戦後から西側やソ連から武器や科学技術を積極的に「途上国なので助け
てください」と、ものすごく下手に出て、吸収してきた時代です。ODAに始ま
り新幹線をパクッたり、とにかく「なーんだ、そんなに中国ヘボイなら助けてあ
げるよ」と日本や先進国にあわれみをうまく演出し利用したのです。
つまり、今中国に進出している日本企業や欧米の企業はこうした中国の戦略に
丸ごと乗せられて協力してきたのです。日本人はパンダと餃子にだまされ彼らが
裏で刀をといでいるのに気づかず眠りこけていたわけです。
次に、アメリカや日本、EU、ソ連の技術を吸い取り、自前で兵器やロケット
(弾道ミサイル)、原発、コンピューターなど作れるように成長したら、今度は
「相手と中国がほぼレベル的に似てきた」という段階になるので、積極的にちょ
っかい出して侵略を開始します。ただ、「バチン」と殴られるとまだ弱いので、
その時は持久戦で時間を稼ぎ、また自分たちの力を強化するようにします。
これがまさに、いま、南沙諸島や尖閣などで起きている状態です。
中国の言い分「中国は今まで第二次大戦の大日本帝国からの被害国で人民解放
軍は防御のための軍隊だ」と言っていたのを、突然ひるがえすわけです。
以前も言いましたが、日本人は相手を信じる世界でもまれなすばらしい国でそ
ういう文化があります。でも、中国人は「遠い約束」は守りますが「予定変更」
はすぐします。
これにたいていの日本人はハメられて大損したり、ケンカになるわけです。
さて、未来ですがこうなります。
それは、中国がついに軍事力・科学技術力で日本やアメリカなくてもやってい
ける状態になったときです。
すると
「戦略的な反攻・攻勢」
に出ます。つまり、元寇みたいにマジで大挙押し寄せて一気にのっとります。
これは、孫子の兵法そのままだとのことです。
つまり、
「故に用兵の法は、(自分が)十なれば(兵力があれば)すなわちこれを囲み、
五なればこれを攻め、倍すれば則ち(すなわち)これを分かち、敵すれば則ち能
くこれと戦い、少なければ則ちこれを逃れ、若かざれば則ち能くこれを避く。」
それが
1999年ごろは 超限戦(あらゆる手段を用いて自分達の利益を敵に無理やり認め
させる)
→いわゆる歴史問題、日本への賠償、靖国とかでチクチククレームをつける。
2003年ごろは 三戦(興論戦、心理戦、法律戦)
→マスコミやネットを利用しての日本たたきや、日本で買収した親中国の知識人
や政治家・活動家を使っての諜報戦。
2010年からは 瓦解戦(尖閣に手を出す)
→ついに軍事力がだいぶ整備され空母、ステルス戦闘機など高度化した。新幹線
もパクった。スパコンもある。もう日本とやってもだいじょうぶだとなったので、
押し寄せだした。
それで、現在の中国が尖閣に毎日ポンポン船を突っ込ませてるのは、そのためで
す。思いつきや感情的にやっていません。きわめて「戦略的」なことです。中国
が尖閣侵略をあきらめたりやめるという考えは今後もないということです。
■アメリカの状況
さて、いっぽうで中国から日本を守るはずのアメリカはどうしてくれる?ので
しょうか。
これが、日本側からすると微妙につらい。特に自衛隊からすると痛い部分がけ
っこうあるんです。
まず、歴代のアメリカ政権はどう中国につきあったか
クリントン:軍事力で脅しながらも、中国には国連や経済枠組みで参加をしても
らい、西側の仲間のように扱うことで、押さえ込んでいた。
ブッシュ:クリントン時代とあまり変わらず。中国を孤立させず、仲間として一
緒にやろう……で押さえ込む。
オバマ:より仲良くして、「米中で世界牛耳ろう」とやろうしたが、ここで中国
が裏切る。南シナ海の権益で中国はアメリカの言いなりにならなかった。逆に対
立してしまった。これによって、オバマは「中国に甘い顔をしてトモダチになれ
ば、平和になる」と思ったのだが、中国は逆だった。「なんだ、アメリカは弱く
なったんだ」→「じゃあ言いなりになる必要はないな」と受け取ったのである。
つまり、日本国民の考える平和観で中国に同じマインドでやれるというのがそも
そも間違いなんです。やっぱ民族が違うんですよ。同じ顔していても根底が違っ
ている。
■北朝鮮を利用する中国
それで、今の弾道ミサイルの北朝鮮ですが、中国にとって北朝鮮は「アメリカ
への脅しの用心棒」なんですね。北朝鮮が「ミサイルうつでー」と日本や韓国を
脅しているのに中国は知らぬ顔して問題を放置すれば、アメリカが「中国さん頼
むから北朝鮮黙らせてくれないか?」と折れてきますから。そこで中国は自分達
の都合がいい交渉をアメリカとするわけです。
いやあ、日本はたまったもんじゃないですね。ネタに使われて。拉致問題も。
■アメリカの日中の尖閣問題への考え
そもそも、アメリカという国は、同盟国であろうと国家間の領土問題には基本
的に介入しないセオリーがあります。
だから、尖閣諸島についても「いちおう守るけど、中国と戦闘しないでくれ」
というのが本音です。
■沖縄基地反対運動以前に自分から足抜けしようとしているアメリカ
実は、沖縄の基地反対運動や全国の基地反対運動の活動家?にはうれしいニ
ュースもあります。ここのところアメリカの政治家は巨額の財政赤字で在日米軍
基地の撤退や縮小を求めているというのです。
しかし、それは、差し引き日本の軍事力を今以上に増強しないといけなくなる
ことを意味しています。
「いい加減、日本は自分の軍隊を強化して自前で守ってくれ」
がアメリカのホンネになりつつあります。
■ヤクザの手打ちと一緒の論理「米中MAD」
ここで、怖い話があります。というのは、マフィアやヤクザでも「最上層部」
で手打ちして「大きな利益」を約束したら「あとは子分同士のケンカは捨ておけ。
末端でやりあって自爆してよい」となり放置されることです。
それが、米中間の政治家同士で存在するということです。だから、今回の尖閣
の件も、「アメリカと中国は貿易や経済で利害が一致して仲良くすること決めた
から、たとえ同盟国の日本が中国にやられても自衛隊が局地戦闘で中国にがんば
ってね。」というシナリオが既にあるということです。
これを米中MAD(スタビリティ・インスタビリティ・ジレンマ)と呼んでい
るそうです。
つまり、自衛隊は米中MADを恐れています。なぜなら、自衛隊だけで中国軍
と戦うのは確かに武器も性能面では日本が今のところは強いですけど、持久戦さ
れた場合、アメリカの支援が直接なければかなりきつい状態に陥るからです。
何せ、中国にノコノコ出かけている在留邦人の愚かな日本国民が大量に人質に
なったうえ、戦力の数では中国が物量多いので長期化したら自衛隊はもちません。
しかも、北朝鮮以上に中国はすでに弾道ミサイルも核もあるし、生物化学兵器
でもなんでも持ってます。
■中国の空母は実はたいしたことない
この日、自衛隊OBもいましたが「今回の中国の空母は問題外。こわくな
い。」という話でした。逆に、日本国民が知らずにアメリカ側が恐れているのは
「中国の潜水艦部隊は今、アジア一番」だという事実です。
つまり、日本の海自の潜水艦部隊もトップクラスですけど、中国もすでにアメ
リカにとっては一番強敵になっているということです。
だから、アメリカ軍の方針は、対中国潜水艦部隊です。もちろん、日本の海上
自衛隊の潜水艦部隊のヘルプもそうとう助かっているというわけです。
■じゃあ日本はどうするのか?
それで、日本側としてはこういう米中関係も考慮しながら尖閣の侵略を毎日受
けながらも対中国戦を考えておかないといけなくなります。
ただ、自衛隊としては戦闘は望んでおらず、頭脳戦で切り抜けようとしていま
す。(意外ですよね。左翼の人は自衛隊が人殺しだと決め付けるけど、当の自衛
隊はいざ戦ったら部下も仲間も死んでしまうので、戦争を回避したいのです)
どうするか?
とりあえず目標としては、中国のロードマップにある「東シナ海支配」を阻止
することだそうです。
で、結局、現状の防衛力に在日米軍を安保条約で同盟国としてプラスしてもら
うことでやるしかない。また、中国の行動パターンはわかってるので、中国に対
して常に「日本に手を出すと痛い目にあうぞ」と「思わせ」さえすれば、軍事衝
突は起きず、その方がいいということです(抑止力)。だから、F35で優位に立
つとか、なんか新兵器ネタで脅すというのも立派に中国の侵略を事前に止める効
果はあるようです。
ここまで説明すると、沖縄のオスプレイ反対運動なんて「ばかじゃないの」に
なります。文句言うほう間違ってるんですけどね。
もし、日本が日米安保条約を破棄し、独自武装をしないでいたら、たちまち中
国に占領されます。だから、左翼や日本共産党、鳩山や小沢が「憲法9条死守」
「米軍基地追い出す」と言いながら、もし彼らが政権とって政治するなら「憲法
9条の日本を死守するためにかえって軍隊を整備しないといけない」というジレ
ンマに陥る。
いやあ、沖縄の反戦運動の左翼の人は中国共産党や中国大使館に「尖閣の侵略
やめてくれませんか?」とそっちに反戦デモしてくれたほうが、これ以上、米軍
や自衛隊が無用に動かなくていいんですけどね。
かといって、今の枠組みで日本がアメリカの舎弟である以上「米中MAD」
(これ本当にマッドだよね)によってこれまた、日本は中国からの侵略に対して
自分達で米国の直接的支援なしに対応しないといけない。
しかも、中国には既に書いたとおり「われわれ日本国民は平和を希求し、戦争
を望みません。貿易で仲良くしましょう」と言って感動してくれるどころか、
「あっそう、じゃあ弱そうなんで占領するわ」と逆にあっさりのっとられる。
ほんと、誰か中国国民10億人、平和教育して来いって感じですね。
その消防隊としての自衛隊は、国民からは白い目で見られて「それでも、この
日本国民を守らないといけない」というこれまたジレンマで今日もむなしくパト
リオットを空に向けているわけです。
だから、反戦・平和・戦争推進、いずれの立場の人もこういう知識をきちんと
知って議論しないと、不毛な感情論が続くだけです。
国民はこういう基本的に動かせない事実をまず知るべきですね。
(内海君:小市民)
========================
イベント●内海君バーの旅
========================
京都や大阪の珍しいバーにお連れします。ただ、夜になるのでお子様は参加でき
ないです。こっちは当面。18:00以降。希望者は
u23news@yahoo.co.jp
までメールください。
費用は各自飲み代。基本高くないんで(驚くかも)。
(内海君:小市民)
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★内海君へのカンパについて★
============================
読者からアクティブに活動するためのカンパのお申し出をいただき、恐縮してお
ります。
あらかじめ、お伝えしたいのは、ご返金できない性質のお金になるのと、カンパ
いただいたからといって、大金であってもその人のために何か言うこと聞いてく
れーとかはできないので、あくまで、「カンパして損した」と期待しないぐらい
の気持ちでやってください。
ただ、今回、カンパしていただいた方には、バックナンバー読み放題と内海新聞
友の会の出すご案内、個別の各種相談(メール)はのることにします。
そのぐらいしかできませんが、ご了承のうえよろしくお願いいたします。
また、気が変わってご入金がなくてもなんとも思いませんので、気負わないでく
ださい。
繰り返しますが、私は人に金を貸すということはしませんし、そういう人が出た
ら逆にあげています。また、カンパしてその後、カンパ先が自分の思い通りにな
らないから嫌いだ、いやだというのもいやなので「あとは知りませんどうぞご自
由に」という感覚で寄付するときはしています。
くどくてすみませんが、そういうことなので、よろしくお願いします。
■カンパ希望の方は
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までご連絡ください。
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なるべく、新聞で紹介しますが長いと載せきれないので簡潔にお願いします。
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Posted by アイル新日本 at 14:01│Comments(0)
│政治