2012年06月16日
宅配「2強1弱」 ヤマト・佐川が快走、日本郵便は苦境
宅配「2強1弱」 ヤマト・佐川が快走、日本郵便はコンビニ提携失い苦境
フジサンケイ ビジネスアイ 6月16日(土)8時15分配信
2008年秋のリーマン・ショック後の落ち込みから回復し、拡大が続いている国内の宅配便市場で、大手3社のシェア争いが熾烈(しれつ)さを増している。11年度に取扱個数が過去最高を達成したヤマト運輸と佐川急便を、郵便事業会社(日本郵便)が2桁の伸びで追いかける構図だ。ただ、郵便事業会社はコンビニエンスストアとの提携を失う痛手を負い、経営状況の厳しさも重荷とあって「2強1弱」の業界地図を塗り変えるだけの余力に乏しい。当面は2強のつばぜり合いが続くことになりそうだ。
「取扱窓口が増えることで発送場所の選択肢が広がり、『宅急便』や『メール便』をさらに便利に利用していただける」
ヤマトの佐々木勉・営業戦略部部長は、全国で約6200店舗を展開するコンビニ大手のサークルKサンクスで27日から、ヤマトの宅配便サービスが始まる意義をこう強調する。もともとヤマトの宅急便を扱っていたサークルKは05年、料金の安さを理由に郵便事業会社の「ゆうパック」に乗り換えた経緯がある。ただ、「宅配便サービスの品質を向上させ、関連した新たなサービスも提供できる」(サークルK)として、再びヤマトを選んだ。
郵便事業会社は民営化以前から低料金を売りにコンビニとの取引を広げ、一時は取扱店数でヤマトを上回った。10年には日本通運の「ペリカン便」を吸収して統合し、宅配便事業で攻勢に出たものの、配送現場が混乱して中元シーズンに大量の遅配を起こし、信頼を損なった。
その年には、コンビニ大手のデイリーヤマザキが、ゆうパックから宅急便に乗り換えており、今回のサークルKとの提携で、ヤマトの宅急便を扱うコンビニ店舗は全体の約7割に達する。約4000の集配拠点など業界トップの国内ネットワークを持つヤマトの強みは大きい。会員制の「クロネコメンバーズ」に登録する個人客向けに、送られてきた荷物をコンビニやヤマトの集配拠点で預かるサービスは、サークルKでも利用できる。
リーマン・ショックで打撃を受けた宅配便市場は、インターネット通販の拡大にも支えられ、拡大基調にある。ヤマトの11年度の宅急便の取扱個数は東日本大震災の救援物資関連の需要も加わり、前年度比5.5%増の約14億2360万個にのぼった。業界2位の佐川は「飛脚宅配便」の11年度実績が8.8%増の12億9954万個と大幅に伸び、郵政事業会社も11.4%増の3億8259万個。大手3社で市場全体の約9割を占める。
もっとも、通販頼みでは経営上のリスクを抱えることになり、ライバルを制して成長を維持するためにも新規需要の開拓が欠かせない。ヤマトのライバル、佐川は法人関連の需要獲得に力を入れる。3月にトップに就いた辻尾敏明社長は「『運ぶ』ことに付加価値をつけ、次の活路を開く」と力を込める。その一つが「リバース・ソリューション」事業で、企業が製品のリコール(無料の回収・修理)を行う際に、消費者からの問い合わせを受け付けるコールセンターや商品回収などの業務を代行するビジネスだ。
■靴修理と協業、返品代行…新規需要開拓
佐川は3月に専門部署を新設。担当する黒川泰之課長は「これまで取引がなかった顧客から、宅配便の取り扱いを任せてもらったケースもある」と手応えを話す。佐川は2月、靴修理チェーンのミスターミニットと提携し、飛脚宅配便と組み合わせた靴の宅配修理サービス「楽リペ」も始めた。さらに通販業者への返品代行業務など、さまざまな新規事業で収益拡大を模索する。
郵便事業会社も手をこまねいているわけではない。楽天やヤフーなどのインターネット競売で落札された商品の配送サービスを請け負い、ゆうパックの当日配達サービスを6月1日から全国に広げた。複数の荷物を同じ相手に送る際などに利用できる料金の割引制度も好評だ。ただ、改正郵政民営化法の成立に伴い、新体制へ移行する正念場を10月に迎える。同社幹部は「中小企業の取引先拡大などで足場固めを急ぎたい」とするが、12年3月期は2期連続の営業赤字に陥り、コスト削減が喫緊の課題となる中、巻き返し策の決め手に欠くのが実情だ。(鈴木正行)
宅配は1個配達で、150~200円ですから、狭い地域で多数の配達をしないと、採算が合いません。
佐賀県赤帽は5年以上前に宅配から撤退しました。
現在は、定期、緊急便、引越し、新聞輸送、代行、ハンドキャリー、チルド便等を営業しています。
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フジサンケイ ビジネスアイ 6月16日(土)8時15分配信
2008年秋のリーマン・ショック後の落ち込みから回復し、拡大が続いている国内の宅配便市場で、大手3社のシェア争いが熾烈(しれつ)さを増している。11年度に取扱個数が過去最高を達成したヤマト運輸と佐川急便を、郵便事業会社(日本郵便)が2桁の伸びで追いかける構図だ。ただ、郵便事業会社はコンビニエンスストアとの提携を失う痛手を負い、経営状況の厳しさも重荷とあって「2強1弱」の業界地図を塗り変えるだけの余力に乏しい。当面は2強のつばぜり合いが続くことになりそうだ。
「取扱窓口が増えることで発送場所の選択肢が広がり、『宅急便』や『メール便』をさらに便利に利用していただける」
ヤマトの佐々木勉・営業戦略部部長は、全国で約6200店舗を展開するコンビニ大手のサークルKサンクスで27日から、ヤマトの宅配便サービスが始まる意義をこう強調する。もともとヤマトの宅急便を扱っていたサークルKは05年、料金の安さを理由に郵便事業会社の「ゆうパック」に乗り換えた経緯がある。ただ、「宅配便サービスの品質を向上させ、関連した新たなサービスも提供できる」(サークルK)として、再びヤマトを選んだ。
郵便事業会社は民営化以前から低料金を売りにコンビニとの取引を広げ、一時は取扱店数でヤマトを上回った。10年には日本通運の「ペリカン便」を吸収して統合し、宅配便事業で攻勢に出たものの、配送現場が混乱して中元シーズンに大量の遅配を起こし、信頼を損なった。
その年には、コンビニ大手のデイリーヤマザキが、ゆうパックから宅急便に乗り換えており、今回のサークルKとの提携で、ヤマトの宅急便を扱うコンビニ店舗は全体の約7割に達する。約4000の集配拠点など業界トップの国内ネットワークを持つヤマトの強みは大きい。会員制の「クロネコメンバーズ」に登録する個人客向けに、送られてきた荷物をコンビニやヤマトの集配拠点で預かるサービスは、サークルKでも利用できる。
リーマン・ショックで打撃を受けた宅配便市場は、インターネット通販の拡大にも支えられ、拡大基調にある。ヤマトの11年度の宅急便の取扱個数は東日本大震災の救援物資関連の需要も加わり、前年度比5.5%増の約14億2360万個にのぼった。業界2位の佐川は「飛脚宅配便」の11年度実績が8.8%増の12億9954万個と大幅に伸び、郵政事業会社も11.4%増の3億8259万個。大手3社で市場全体の約9割を占める。
もっとも、通販頼みでは経営上のリスクを抱えることになり、ライバルを制して成長を維持するためにも新規需要の開拓が欠かせない。ヤマトのライバル、佐川は法人関連の需要獲得に力を入れる。3月にトップに就いた辻尾敏明社長は「『運ぶ』ことに付加価値をつけ、次の活路を開く」と力を込める。その一つが「リバース・ソリューション」事業で、企業が製品のリコール(無料の回収・修理)を行う際に、消費者からの問い合わせを受け付けるコールセンターや商品回収などの業務を代行するビジネスだ。
■靴修理と協業、返品代行…新規需要開拓
佐川は3月に専門部署を新設。担当する黒川泰之課長は「これまで取引がなかった顧客から、宅配便の取り扱いを任せてもらったケースもある」と手応えを話す。佐川は2月、靴修理チェーンのミスターミニットと提携し、飛脚宅配便と組み合わせた靴の宅配修理サービス「楽リペ」も始めた。さらに通販業者への返品代行業務など、さまざまな新規事業で収益拡大を模索する。
郵便事業会社も手をこまねいているわけではない。楽天やヤフーなどのインターネット競売で落札された商品の配送サービスを請け負い、ゆうパックの当日配達サービスを6月1日から全国に広げた。複数の荷物を同じ相手に送る際などに利用できる料金の割引制度も好評だ。ただ、改正郵政民営化法の成立に伴い、新体制へ移行する正念場を10月に迎える。同社幹部は「中小企業の取引先拡大などで足場固めを急ぎたい」とするが、12年3月期は2期連続の営業赤字に陥り、コスト削減が喫緊の課題となる中、巻き返し策の決め手に欠くのが実情だ。(鈴木正行)
宅配は1個配達で、150~200円ですから、狭い地域で多数の配達をしないと、採算が合いません。
佐賀県赤帽は5年以上前に宅配から撤退しました。
現在は、定期、緊急便、引越し、新聞輸送、代行、ハンドキャリー、チルド便等を営業しています。
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Posted by アイル新日本 at 15:42│Comments(0)
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