2011年11月04日
日本の農業生産額は世界5位!日本は農業大国
日本の食料自給率は低い、と多くの日本人は教えられてきた。でも、そんな常識は「大嘘だらけ」と主張しているのが、月刊『農業経営者』副編集長の浅川芳裕氏だ。「むしろ、日本は世界でも屈指の農業大国」と断言する。国民が知らずに損をしてきた「食料自給率」のカラクリを聞いてみた!
_
日本の農業生産額は世界5位!
浅川氏が「日本は農業大国」とする根拠は、世界の農業生産額ランキング。中国やアメリカ、インド、ブラジルに次いで、日本は世界で5位の農業生産額を誇っている。生産額に、農業によって生み出された付加価値の総額である「農業GDP」でも世界5位。なるほど、農業大国といっていいだろう。
_
グラフ●農産物生産額ランキング
_
-
浅川氏の見方日本の農業が決して弱くないことは、スーパーに行けば一目瞭然。一年を通じて、豊富な農産物の食材が並んでいます。農業生産額は世界5位。農業GDPも世界 5位。日本は世界でも屈指の農業大国といえるのです。国土が狭いはずの日本の農業が、なぜこれほど強いのか。まず、そのポイントを整理しておきましょう。
●南北に長く高低差に富んだ気候条件
ヨーロッパの国、たとえばドイツやイギリスなどは北海道よりも高緯度に位置していて、栽培できる作物に制限があり、自国で生産できない作物は輸入に頼っています。でも、日本は気候条件が豊かで、バラエティに富んだ農産物を1年を通じて作ることができます。
●日本が先進国であること
安定した法治国家で、水路や灌漑などの農地基盤から消費地までの物流などインフラ整備も十分に整っていることが、効率のいい農業生産・農産物販売にもつながっています。鮮度を保てるクール宅配便などの「コールド・チェーン」も重要なインフラと言えます。逆にこうしたインフラがなければ、天候にも左右されやすいだけでなく、いい農産物をつくっても買ってくれるお客さんに届けることができません。
日本の農業生産額は世界5位!
●農業技術が進んでいる
近代農業は科学技術の塊です。日本には最新の機械工学からバイオテクノロジー、環境制御技術までなんでもそろっています。品種改良技術は世界でもトップクラスで、たとえばイチゴの品種は世界に300品種のうち日本だけで180種類以上保有しており、世界一。豊富な農業商品に支えられ、全国津々浦々まで、種屋さん、肥料屋さん、農器具屋さんなどのネットワークが広がっているのは世界の中で日本ぐらいしかありません。
●国民の所得が高い
日本の農業GDPは、ほとんどが内需に支えられています。世界の水準に比べて国民の所得が高く、食文化が豊かで、付加価値の高い農産物への需要が高いといえるでしょう。日本の生産量が世界的に多い作物をみると、上位にくるのはイチゴ、メロン、モモなど単価の高い嗜好品がウエイトを占めています。食文化が豊かなことも重要です。コメに対するこだわりはその象徴的な例といえます。
●農家の意識が高い
日本の農家は、同じ面積の畑や田んぼから、少しでも多く質の良い作物を収穫するための改革や努力を続けています。誇り高く、美意識をもって仕事に取り組んでいる農家が、日本の農家を強くしています。
ところが、農林水産省は日本の食料自給率が低いという危機意識を煽り、マスコミでは日本の農業が崩壊寸前であるかのように語っています。実は「日本の食料自給率が低い」ということさえも、農水省の利権を守るために利用されているインチキな指標ともいえるのです。
-
_
浅川芳裕●あさかわよしひろ 浅川芳裕●あさかわよしひろ
1974年山口県生まれ。月刊「農業経営者」副編集長。1995年にエジプトのカイロ大学文学部東洋言語学科セム語専科を中退後、ソニーガルフ(ドバイ)勤務を経て、2000年、農業技術通信社に入社。若者向け農業誌「Agrizm」発行人、ジャガイモ専門誌「ポテカル」編集長を兼務している。著書に『日本は世界5位の農業大国』(講談社)『日本の農業が必ず復活する45の理由』(文藝春秋)などがある。
にほんブログ村 ランキング参加中です。クリックよろしく御願いします。
_
日本の農業生産額は世界5位!
浅川氏が「日本は農業大国」とする根拠は、世界の農業生産額ランキング。中国やアメリカ、インド、ブラジルに次いで、日本は世界で5位の農業生産額を誇っている。生産額に、農業によって生み出された付加価値の総額である「農業GDP」でも世界5位。なるほど、農業大国といっていいだろう。
_
グラフ●農産物生産額ランキング
_
-
浅川氏の見方日本の農業が決して弱くないことは、スーパーに行けば一目瞭然。一年を通じて、豊富な農産物の食材が並んでいます。農業生産額は世界5位。農業GDPも世界 5位。日本は世界でも屈指の農業大国といえるのです。国土が狭いはずの日本の農業が、なぜこれほど強いのか。まず、そのポイントを整理しておきましょう。
●南北に長く高低差に富んだ気候条件
ヨーロッパの国、たとえばドイツやイギリスなどは北海道よりも高緯度に位置していて、栽培できる作物に制限があり、自国で生産できない作物は輸入に頼っています。でも、日本は気候条件が豊かで、バラエティに富んだ農産物を1年を通じて作ることができます。
●日本が先進国であること
安定した法治国家で、水路や灌漑などの農地基盤から消費地までの物流などインフラ整備も十分に整っていることが、効率のいい農業生産・農産物販売にもつながっています。鮮度を保てるクール宅配便などの「コールド・チェーン」も重要なインフラと言えます。逆にこうしたインフラがなければ、天候にも左右されやすいだけでなく、いい農産物をつくっても買ってくれるお客さんに届けることができません。
日本の農業生産額は世界5位!
●農業技術が進んでいる
近代農業は科学技術の塊です。日本には最新の機械工学からバイオテクノロジー、環境制御技術までなんでもそろっています。品種改良技術は世界でもトップクラスで、たとえばイチゴの品種は世界に300品種のうち日本だけで180種類以上保有しており、世界一。豊富な農業商品に支えられ、全国津々浦々まで、種屋さん、肥料屋さん、農器具屋さんなどのネットワークが広がっているのは世界の中で日本ぐらいしかありません。
●国民の所得が高い
日本の農業GDPは、ほとんどが内需に支えられています。世界の水準に比べて国民の所得が高く、食文化が豊かで、付加価値の高い農産物への需要が高いといえるでしょう。日本の生産量が世界的に多い作物をみると、上位にくるのはイチゴ、メロン、モモなど単価の高い嗜好品がウエイトを占めています。食文化が豊かなことも重要です。コメに対するこだわりはその象徴的な例といえます。
●農家の意識が高い
日本の農家は、同じ面積の畑や田んぼから、少しでも多く質の良い作物を収穫するための改革や努力を続けています。誇り高く、美意識をもって仕事に取り組んでいる農家が、日本の農家を強くしています。
ところが、農林水産省は日本の食料自給率が低いという危機意識を煽り、マスコミでは日本の農業が崩壊寸前であるかのように語っています。実は「日本の食料自給率が低い」ということさえも、農水省の利権を守るために利用されているインチキな指標ともいえるのです。
-
_
浅川芳裕●あさかわよしひろ 浅川芳裕●あさかわよしひろ
1974年山口県生まれ。月刊「農業経営者」副編集長。1995年にエジプトのカイロ大学文学部東洋言語学科セム語専科を中退後、ソニーガルフ(ドバイ)勤務を経て、2000年、農業技術通信社に入社。若者向け農業誌「Agrizm」発行人、ジャガイモ専門誌「ポテカル」編集長を兼務している。著書に『日本は世界5位の農業大国』(講談社)『日本の農業が必ず復活する45の理由』(文藝春秋)などがある。
にほんブログ村 ランキング参加中です。クリックよろしく御願いします。
Posted by アイル新日本 at 20:31│Comments(0)
│経済